住所(住居表示)と地番は違います

8月21日の日記(http://d.hatena.ne.jp/isari/20040821)で公図について説明しなかったので、簡単に解説しておきます。
ただし私は専門家ではないのでご了承下さい。

公図(こうず)というのは土地を線で分けた単純な地図です。その土地の位置や形状をあらわします。線で分けられた土地それぞれに地番(ちばん)がつけられてます。

例えば、マンションを建てるとしますよね。どこに建てるか示す時、住所(住居表示)は使いません。住所では建物を特定することはできますが、土地は特定できないからです。そこで地番の出番です。マンションの広告見てみてください。細かーい字でびっしり書かれた物件概要の所在地にはたいてい(地番)って書いてますよん。

地番を使うと、例えば、××市○○町4丁目の579番、583−1番、584−3番の一部、584−4番にマンションを建てます、って感じになります。(一続きの土地でも地番が離れてることもあります。)

番号で分けた土地のことを筆と言いますが、こんな感じに数筆の土地の上に一つの建物を建てることもできるし、逆に一筆の土地の上に複数の建物を建てることもできるし、更に地番の合筆(番号の合併)もできるし、分筆(例えば579番に3軒の家を建てることになって、わかりやすくするために枝番つけてわけちゃうこと)もできるし、しないこともあるし、で、もうぐちゃぐちゃ。わけわからん状態です。

昔はどこも単純に地番=住所だったのですが、市街化が進んだ地区では地番では住所が特定困難になり、昭和37年に住居表示の法律ができました。住居表示の実施により、住所は建物が並んだ順番に規則的に番号をふっていくとってもわかりやすいものになったのでした。

先ほどの例のマンションも4つの地番にまたがって建っていますが、住所はごく単純に、例えば4丁目8−10−部屋番号、って感じにふられることでしょう。郵便屋さんも迷わない(^‐^)ノ住んでる人には地番なぞなんの関わりもありません。自分の住んでる場所に住所以外に地番があることを知らない人も多いですね。
ちなみにさほど市街化が進んでいない地区(ようは田舎)は今でも地番=住所です。

土地の形と地番がわかるようになっている公図は公的な書類のくせにとっても大雑把だし、フリーハンドかよってぐらい汚いのもあるし、現状と違うことまであります。それもそのはず、未だに明治時代に作られたものを基本として使ってるんですって!(@_@)まあ全国の土地を新たに調査しなおすのは途方もない作業だと思いますが。法務局に行けば写しをもらえます。