マニエリスム

マニエリスムとはなんぞや?美術の一つの様式ですが、実はいまいちよくわかりません(^^;)私が美術の専門の勉強をしたことがないせいもありますが、実際にすぱっとわかりやすく定義づけするのは難しいようです。マニエリスム時代の絵画は画面がなんだか薄暗かったり、びみょーに気持ち悪かったりします(主観だけど間違ってないと思う)。

マニエリスムという言葉について。「マニエリスム」とはフランス語だそうですよ。manierisme(←真ん中のeに点がつく)イタリア語では「マニエリズモ」manierismo 英語では「マンネリズム 」mannerismという言葉なんですって。マンネリズムって日本語にもなってるマンネリのことですか?と思ったらその通り。なんかイメージよくないですね〜。

この言葉の最初の使用例はイタリアの美術史家ルイージ・ランツィの著書『イタリア絵画史』(1789年)の中に見えるらしい。(講談社版世界美術10『マニエスム』昭和41年発行より)

時代的には16世紀後半、ルネッサンスバロックの間です。代表的作家はティントレット、コレッジョ、ポントルモ、パルミジャニーノ、エル・グレコ、などなど、らしい。いま軽く調べて一言でまとめようかと思ったけど難し過ぎる〜。簡単にまとめるなんてムリ。ざっと見た中で一番わかりやすかったとこ紹介しときます。
アートスケープ http://www.dnp.co.jp/artscape/
ここの『現代美術用語集』マニエリスムの項をごらんあれ。

私がマニエリスムという言葉を初めて知ったのは、大学で取った西洋美術史の授業でした。その時先生が言ってた「マニエリスムはこれまであまり評価されてきませんでしたが、見直されてきてます」の言葉に、まにえりすむ、という魅惑的にさえ感じる不可思議な言葉の響きとともに、ほえーと思ってとても印象深かったのでした。

だからといってマニエリスム時代の作品が特に好きなわけじゃありません。だって私が好きなの、ミケランジェロクリムトだもん。キーワードは華やかカラフルきらびやか。マニエリスムの作品とは対極だもん(^^;)。作品はともかく、『マニエリスム』っていう存在がなんかすごく好きなのです。

でもマニエリスムからバロックにかけての画家、エル・グレコは結構好きかな。これはTV東京の番組、『美の巨人たち』(土曜午後10時〜10時半)で「聖衣剥奪」という彼の絵が紹介された時からです。聖衣剥奪はキリストが十字架にかけられる直前の姿を絵にしたものです。胸にあてられたキリストの手が変わった形をしています。(手を開いてパーの形にして中指と薬指だけくっつける)

番組によると、その形はエル・グレコの愛読書、イエズス会創始者イグナティウス・ロヨラが著した『心霊修養』の記述によるそうな。
「手の指を開き、中指と薬指だけを閉じなさい。罪が犯される時。困難に出会った時。絶望の淵に立たされた時。その手を、痛み続ける胸に当てなさい」

番組のしめくくり。「ところで、この手の形、あなたは、出来ますか?」

…………?
わたくし、キョトン。余裕でできますって。「えー普通できるよねぇぇー!?」と振りかえると、うちの母「あらできないわーっ」

なんと、これができない人、結構いるみたいなんです。ひどいじゃねえかイグナティウス・ロヨラさんよー。できなきゃ練習しろってのかい(笑)こういう驚きもあって、ちょっとエル・グレコが好きになりました(笑)。あ、でも彼の絵では『オルガス伯の埋葬』の方がいいと思います。

美の巨人たち http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/index.html
ここのサイトはTV番組を画像も交えてテキスト化しています。バックナンバーは西洋東洋問わずバラエティに富んだ作品があっておすすめですよん。(←現在サイト整理とのことで過去のものが見れなくなってます)

日記タイトル『マニエリスム』で検索してまぎれ込んじゃった人すみませんでしたm(_ _)m